あの日から、私は"あの子"になった。





"あの子"で生きなければならなくなって。





"私"はこの世界から消えた。




目が覚めたら、"私"はいなかった。





だから私は、"あの子"になることを決めたんだ。




ただただ気づいて欲しかった。




誰にも、気づいてもらえなくて。




君だけが、気づいてくれた。





君だけが、"私"と接してくれた。




でもね、ごめん。




もう"私"にはなれないんだよ。




────私は"私"として生きたかった。





ただそれだけだったの。