「ごめんって、意味がわかんねーよ」 「ねぇ…ちょっといい?場所変えたいんだけど」 頷く渉を確認して、あたしは普段、誰も行かない体育館裏に渉を連れて来た。 「こんな所に来て何かあんの?」 いつもと変わらない渉… 聞きたいけど聞きたくない… そんな自分の曖昧さが、あたしの心を苦しめ… あたしの頭をイライラさせ苛立ちを増やしていく。 だけど、思っていたより口は簡単に開いた。