「その人ってさ、鎖骨ぐらいまでの髪の毛だった?あたし達とは違う制服で」 「遠くから見ただけなんで、よく覚えてないけど、多分そうだと思う」 あの時は薄暗くて、はっきし見えなかった。 だけど、里佳さんが言ってきた事は頷く内容だった。 その後、里佳さんは目を瞑り息をフーっと吐いて「また出てきたんだ」と声を漏らした。 何が? あたしの頭の中は意味不明だった。 頬杖をついて手の平で顔を隠す里佳さんの姿は普通じゃない。 そして、もう片方の手で、またゆっくりスーっと撫でるようにして触る不審な動き。