……という事で学校に来たのですが、

「……真由ちゃん」

「ん?」

「その……お隣の方は、誰でしょうか」

現在、私の前にいる真由ちゃんの隣には
少しパーマがかかった茶髪のいろんな意味で明るそうな男の子がいる。

「あれ?言ってなかったっけ。私の彼氏」

「えぇぇぇえ!?」

「ちょっと舞、うるさい。別にいいでしょ?彼氏ぐらい作ったって」

本当にうるさかったのか真由ちゃんは両耳に手をあてていた。

「あ、ごめん!いつから?」

「昨日」

昨日って入学式じゃん!!
早いよ!

「で!?どっちから!?」

「あ、俺の方からっす」

喋った!

「そうよ。入学早々コクられてその時、私も一目惚れしたからオッケーしたの。あと同じクラスよ」

マジですか……

あの真由ちゃんが……一目惚れ&男の子と付き合うなんて……


中学の時、下駄箱に入っていたラブレターは全部燃やしたぐらい彼氏を作る気がなかった真由ちゃんが……

「イメチェン?」

「あんた、イメチェンの意味分かってる?」

「ううっ」

知りません。ごめんなさい

とにかく話を進めよう!

「あ!じゃあ、私自己紹介するね!私は、真由ちゃんの親友の舞です!寂しいけど、真由ちゃんをよろしくお願いします」


「あっ、えっと立花 尚(たちばな なお)
っす!よろしくっす」

「なんで娘をやる父ともらう婿の会話みたいになってんの……」

うっ、仕方ないじゃない。

「親友に初彼が出来て喜ばないわけないよ!」

そういうと、真由ちゃんは少し驚いたような顔をしたあとに微笑んだ。

「ありがと」

………天使か。いや女神様だ。ここに女神様がいます。

「「天使」っす」

と、私と立花君が言うと真由ちゃんは顔を赤くさせて「きょっ教室いくよ!」と言いながら慌てて顔を逸らした。