「ワンッ!」 俺は仔犬を抱えて風呂へ向かった。 仔犬はシャワーから逃げたり 俺に突進してきたり。 その日の風呂は賑やかで 安らぐ暇すらなくて。 なんだか、すごく疲れた。 風呂から上がって、 俺は夕飯、犬も(母さんが近所からもらってきた)エサを食べるなり、 俺のベッドで並び、死んだように眠った。 意識が奥深くに落ちる直前、 この犬、どっかの誰かに似てるな、 なんてぼんやりと思った。