「着いたぞ。中に翔はいるぞ」 「何でわかるの?」 あたしが聞いてるっていうのに豊は車からさっさと降りていく。 「おい!!聞いてるだろ?!」 「これ」 豊が指差したのは翔のバイク。 「部屋行ってもいいか?」 「あぁ」 あたしは豊の部屋の扉を開けた。 玄関のドアを開けるとすぐに居間となっているこの部屋が悪い。 必死に豊に見えないように隠そうとしたけど、あたしより背の高い豊の視界をふさぐことはできなかった。