「朱鳥っ!!」

突然、大きな怒鳴り声がして目が覚める。

その声を聞いた瞬間、私の体が小刻みに震え始めた。

できるだけ、刺激しないように、うずくまってジッと身を守る。

すると、いきなり背中に強烈な蹴りが入った。

続いて、そのまま頭も踏みつけられる。

「お前は、どうして、そうなんだ!?なんで、こんなに俺を怒らせるんだよ!!」

そう言って、ゲシゲシ頭を何度も踏まれる。

手で頭を守りながら、私は必死に耐えた。

でも、怖さからか涙が出てきて止まらない。

「泣いてばっかりで、俺の金ばっかり使っていく。ふざけんなよ!?ちょっとは、お前も何かしろよ!!」

今度は無理やり立たされて、顔面を殴られる。

目を瞑って、歯を食いしばって我慢する。

痛い……

何度も何度も殴られて、血も出てくる。

「おい!!黙ったままかよ!?何か言う事ねぇのか!?」

「……グスッ…ご…………めんな……さぃ」

「あぁ!?聞こえねーよ!!」

髪の毛を無理やり掴まれる。

「…ご………めんなさい……」

必死の思いでそう言う。

すると、掴まれてた胸ぐらを一気に離され、床に落ちる。

私はもう、起き上がる力も、気力も無く、ただ倒れたまま、その後も続く酷い暴力に耐え、涙を流し続けた。