「朱鳥、おはよー。起きてー、朝だよ?」

「……ん…」

眠い目をこすって体を起こす。

もう、朝か……

昨日の夜は、ご飯を食べてから、寝室に向かいすぐに眠りについた。

いっぱい寝たからか、少し気分も楽になっていた。

昨日は夢も見なかったし。

楓摩と朝ごはんを食べて、私は学校に行く用意をする。

「朱鳥、ちょっと熱計って」

用意を終えて、ソファで学校に行く時間まで休んでいると、楓摩に体温計を渡された。

本当は、嫌だったけど渋々熱を計る。

ピピピピピッ♪

ピピピピピッ♪

「あ、37.1だ。まだ微熱だねー。今日、学校休む?」

「やだっ」

なんで、嫌と言ったのかはわからない。

学校に行っても楽しいことがある訳でもないし、逆に辛いだけ。

でも、それでも、なぜか学校には行きたい気持ちがあった。

「ん。わかった。じゃあ、いつも通り4時間目までね。」

「うん!!」

「でも。2つ約束がある。1つ目、熱が上がったとか、具合が悪くなったら保健室に行くこと。2つ目、4時間目が終わったら俺、迎えにいくから、それまで保健室で待ってる事。わかった?」

「うん!!」

楓摩と約束を交わして、私は家を出た。