楓摩が医局から戻ってくるのを待つ。

でも、そのうちだんだん眠くなってきた。

「…ふぁぁ~……」

大きな欠伸が出る。

瞼が重くなってきて、ウトウトし始める。

楓摩が戻ってくるまで起きないと……

そう、頭では思っているのにいつの間にか夢の中に入りそうになる。

ガラッ

「朱鳥、お待たせー」

「楓摩……」

「あれ?朱鳥、眠いの?」

コクン

「そうなんだ。じゃあ、もう寝な?また、明日になったら起こしに来るからさ。」

コクン

楓摩は、私の手を握っていてくれる。

楓摩の顔をジッとみると、楓摩はニコッと笑ってくれた。

「おやすみ、朱鳥。」

それが魔法の言葉のように、私はすぐに夢の世界に吸い込まれていった。