「…………グスッ…ヒック……はぁはぁ…グスッ……ヒックヒック…はぁはぁはぁはぁ……」

呼吸が苦しい。

楓摩に、全てを話して、私は泣いてしまった。

楓摩の言った通り心は軽くなったけど、泣きすぎて過呼吸になってしまう。

「朱鳥、大丈夫?落ち着いて。深呼吸だよ。スーハー…スーハー……」

「ヒックヒック…はぁはぁはぁはぁはぁ」

「朱鳥ー、落ち着いて、俺の真似して呼吸してごらん?スーハー…スーハー……」

「スー…ヒック……はぁはぁ…スー……ヒックヒック…はぁはぁはぁ」

呼吸を落ち着けようとするけど、頭とは反対に体が言う事を聞いてくれない。

頭もガンガンして痛いよ……

「朱鳥ー、ちょっと袋当てるねー、ゆっくり呼吸するんだよ。」

口に袋を当ててもらい、しばらくして、なんとか呼吸が落ち着いた。

「朱鳥、大丈夫?」

「……グスッ…………だぃ…じょぶ……」

「良かった。朱鳥、1回顔洗いに行こっか?スッキリすると思うよ。」

コクン

楓摩に、付き添ってもらい洗面所へ行こうと、立ち上がる。

すると

フラッ

「おっと!!危ない、大丈夫?立ちくらみしちゃったかな?」

「…うん、ちょっとフラッてしちゃったみたい。」

なんでだろ、さっきから、体も熱い気がする。

熱上がったのかな?

まぁ、とりあえず楓摩について洗面所へ向かう。

「朱鳥、顔、洗いな?目の所腫れちゃってるから、少し冷やした方がいいよ。」

「うん」

顔を洗おうと、前かがみになった時

「……ウッ…………オェェ…………」

いきなり、胃の中のものが口まで上がってきて、吐いてしまった。

「大丈夫っ!?熱、上がっちゃったかな?とりあえず、口ゆすいで、ベッドに行こっか。」

水で口をゆすいでから、楓摩に支えられ寝室まで向かう。

「朱鳥、体温、計るね。ちょっとごめんね。」

脇に体温計を挟まれ熱を計られる。

ピピピピピッ♪ピピピピピッ♪

「あちゃー、結構上がったな……38.7か。朱鳥、1度病院行く?」

「えっ……またぁ?」

「うん、だって辛いしょ?病院行って、解熱剤もらってこよ?」

嫌だな……

けど、このままなのもヤダし……

「薬もらうだけ?入院にならない?」

「うん、もらうだけ。だから行こ?」

しぶしぶ頷く。

「うん、じゃあ、行こっか。辛そうだし、抱っこするね。」

ヒョイっと持ち上げられ、車まで連れていかれる。

シートに座ると、ブランケットをかけてくれた。

「着くまで、辛かったら寝てていいからね。」

「うん、ありがとう。」

車が発進すると、すぐに眠くなってしまって私は眠ってしまった。