せっかく、水族館に来たというのに……

車酔いするとか、ついてないな…

本当なら、今すぐにでも、水族館でいろんな魚とか見たいんだけど…まだ、気持ち悪いから無理かな……

すると、楓摩が小走りて飲み物を買って戻ってきた。

「おまたせ、朱鳥。朱鳥は、お水とお茶どっちがいい?」

「うーん、じゃあ、お茶もらおうかな?」

「おっけー、じゃあ、これね。」

「ありがと。ごめんね、迷惑かけちゃって…」

「ううん、全然迷惑なんかじゃないよ!むしろ、頼ってくれて嬉しいな。」

そういうと、楓摩はニコッと笑った。

やっぱり、楓摩はカッコイイな…////

「朱鳥、まだ具合悪かったら少し寝てな。俺によしかかっていいからね。30分くらいしたら、起こすからそれまで寝てな。」

「うん。ありがとう。じゃあ、少しだけ寝るね。」

そういって、お言葉に甘えて少しだけ眠ることにした。

「俺の膝、枕がわりにしていいよ。」

コクん

楓摩の気遣いを嬉しく思い、大人しく楓摩の膝に頭を預けた。

目を瞑ると少しだけ気持ち悪さが減った気がした。

楓摩が頭を撫でてくれる。

それに、さりげなく楓摩が私の顔を他の人に見えなくしてくれているので、人目を気にすることなく寝る事ができる。

私は、安心して眠りについた。