サンタクロースは君だった

 何度もくれた好きという言葉、重ねた時間、振り返る思い出の数だけレオを好きになった。

「…あの、レオ…くん?」
「…ほ、本当に…?」
「本当だよ!こんなことで嘘、つけないよ。」
「…だめ、嬉しすぎて涙出る…。」
「泣いていいよ。…今日、いっぱい頑張ったもんね。」
「…うん。」

 ひかりの肩に顔を埋めるレオの背に、ひかりはそっと手を回した。背中をさすってあげると、小さく涙する声が聞こえた。なるべく押し殺そうとしているようにも聞こえて、少しだけ苦しくなる。

「…ちゃんと泣いていいよ。お疲れ様。レオくんの言葉から、私を大切に想ってくれてることが伝わってきて…嬉しかった。」
「…大事だもん、ひかりちゃんのこと。」
「私もね、レオくんのこと大事にしたいんだ。」

 きゅっと力を込めて、レオを抱きしめる。昔はすっぽりと自分の腕の中に収まっていたあの小さな男の子はいない。強く、正直であろうとする、同じだけど別の人に変わってしまった。きっとレオからすればひかりも変わったのだろう。しかしその変化を今はそのまま、そっと抱きしめていたい。

「…僕、ひかりちゃんの彼氏?」
「…う、ご、ごめんね、おおよそ彼女らしくない彼女で。…というか彼女らしいこと、何一つできないと…思うんだけど。」
「僕も彼氏らしいことなんてできないよ。今もこんな風に泣いちゃってるし。」
「…それはいいんだよ。頑張ったんだもん。」
「頑張れてた?」
「うん。もし私がファンじゃなかったとしてもファンになってたと思う。」
「…そっか。じゃあいい。」

 鼻を少し鳴らしているレオは、小さい頃に戻ったみたいだ。背中をあやす手も止めず、ひかりはそんなことを思う。

「…ひかりちゃん。」
「なに…?」

 ゆっくりと離れた身体。レオが離れていくのに合わせてあげた視線の先で、そっと、本当に一瞬、唇が重なった。