サンタクロースは君だった

「だから今考えてるのは、ひかりちゃんに向けられる好奇の目を僕に向ける方法。」

 巻き込んだのは間違いなく自分の方だとわかっている。だからこそ、絶対に守らなくてはならない。それが一時的には苦しいものだとしても、ひかりは本来関わらなくていいはずのことだから。

「…全部僕が、巻き込んだ。ひかりちゃんは関係ない。」
「それ、ひかりさんに言うなよ絶対。ひかりさんは間違いなく傷つく。」
「…関係なく、ないか。」
「わかってんじゃねーか。」
「ひかりちゃんと関わりたかったのは僕で、僕のことにも関わってほしいと思っちゃったんだよね。…どんどん、好きになる。わかってたけど。近くにいて、好きにならないはずがない。」
「だろうな。冬木レオンを生んだのはひかりさんだ。」

 ひかりがいなければ、歌っていない。冬木レオンはいなかった。そして、こうして再び出会うことも。

「何度でも、ひかりさんならお前に手を伸ばしてくれると思うけど。今で2回目なんだから。」
「三度目の正直?」
「上手いこと言えるくらいには冷静で良かった。俺で助けてやれることがあれば何でもやってやるけど、せいぜいマスコミに冬木さんの件は~って聞かれるくらいだろうな。ノーコメント貫けばいい?」
「いや、もう何言ってもいいよ。」
「じゃあ、本心だけ言っといてやるよ。」
「うん。そうして。」

 ひかりと今日、夕方から出かける約束をしている。普段ならば家から一緒に出るけれど、今はそんなことをしていられない。だからこそ、外で待ち合わせる。

「今日デートだっけ。どこ行くの?」
「ひかりちゃんと出会った場所。」
「なるほど。最後のデートにふさわしいな。」
「おい、縁起でもないこと言うな。最後じゃない。…最後にならないように、腹くくったから。」
「おー…珍しくレオがかっこいい。」
「珍しくは余計です。」
「負けんなよ、そして折れんな。そんな簡単に折れる奴と友達になった覚えはない。」
「わかってる。折れるわけないじゃん。…ちゃんとひかりちゃんにも向き合うし、記事にも対応してみせるよ。」