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都心のオフィスビルが立ち並ぶ片隅に、その公園はあった。


都会にしては広い敷地。
緑に囲まれた場所。


昼間は賑やかに親子連れがボール遊びをしたり、バドミントンしたり。


サラリーマンとおぼしきイケメン王子様がいた。


おぼしきというのは、詳しくは知らないということ。
年の頃は30過ぎくらいか。


スーツ姿で夕方6時過ぎ。
必ずこの公園を通る。


有名なパン屋さんのラスクを片手に。


私はいつもその時間、公園のベンチでひとり腰掛けている。


彼を待つために。


外灯が幾つかあるとはいえ、夏場は日が長いけれど冬場は一瞬で暗くなるし、底冷えする。