久遠の絆

ナイルターシャの死を無駄にしないために。


シェイルナータは戦闘の繰り広げられている広間の方を向いた。






スパッ


また空間が切り取られ、そこに闇が現れる。


「ヘラルドの負の力に呼応して、宇宙の崩壊も早まっている」


シェイルナータは舌打ち混じりに呟いた。


「蘭!」


「はい?」


シドの背中に庇われながら、蘭が振り向いた。


「ナイルターシャが逝ったよ」


「え?!」


「私が代わりだ」


蘭はシェイルナータの指に光る指輪を認めた。


「シェイルナータさま」


「お別れだ。蘭。私はお前さんが好きだったよ」


「シェイルナータさま!」


「緑と赤は、相対するもの。だが、緑は赤を救う」


ヘラルドが眼を剥いた。


『シェイルナータ。これ以上、私を裏切るか』


「そうじゃない。そうじゃないよ。ヘラルド。私はお前さんにも気付いてほしいだけ。奪うだけでは、本当に自分のものには出来ない。セイアの悲哀を、ちょっとでも考えたことがあるかい?」


『セイアの悲哀だと?知るか。そんなもの』


「だったら、教えてあげるよ、あの世でね。じっくり腰を据えてさ」


『馬鹿な。お前に私が殺せるわけ』


「出来るよ。強い想いがあれば」


シェイルナータはヘラルドに抱き着いた。


『な、何を!』


「緑は赤を浄化する。ヘラルド……ずっと、愛してる……」


シェイルナータの緑の光が、ヘラルドを包み込む。


『ぐ……こんなことで……。だが、世界は崩壊する……。もはや、誰にも、止められぬ』