久遠の絆

「ふふふ。私は本当にヘラルドに付いて行くと決めていたのに。そのつもりで、あんたのことも追い落とそうとした」


シェイルナータは蘭を見た。


「いいえ。わたし、信じてました。信じれなくなりそうだったけど、信じてました」


その時だった。


部屋の中の空気が鳴動したかと思うと、突然、部屋の中が明るくなったのだ。


「なに?!」


皆身構え、上を見上げた。


そこに見えたのは、空ではなかった。


神殿の屋根も、ない。


すっぱりと切り取られたようになくなっていたのだ。


代わりに見えているのは、うねうねとうごめく闇だった。


「まずい。始まったよ。急ぐんだ!」


「何が始まったって?!」


「宇宙の崩壊だよ」


「え~~?!」


「さあ、早く。祭壇の向こうに!」





『急いでも、無駄だ』




恐ろしい程に低い声が聞こえた。


その声には聞き覚えがある。


「まさか……」


「ヘラルド?」


赤い閃光が走り、空間が裂けると、そこにヘラルドが現れた。


蘭の背中に悪寒が走る。


やはり、この人は怖い。


「ヘラルド。赤い石を使ったんだね……」


シェイルナータが呟いた。


それが聞こえたものか、ヘラルドはニタリと笑うと、

「これこそが、私が秘匿し続けてきた、力。今、その力、貴様らに見せてやる」


「赤い石?」


「宇宙が生まれた時に、五つの石も同時に生まれた。緑、瑠璃、金、銀、そして赤。緑は慈悲。瑠璃は再生。金は加護。銀は救済。赤は、破滅を表す」