久遠の絆

「シドよ。今こそお前さんとゆっくり語り合いたいよ」


かつてそうであったように。


居酒屋の片隅で酒を酌み交わしながら、お前さんがどこに向かおうとしているのか、じっくり聞きたいなあ……。


「グレン中将!!」


オペレーターの緊迫した声。


はっと我にかえると、「どうした?!」と怒ったように返した。


「あ、あれを……」


山地の向こうが赤々と燃えている。


激しい戦闘が繰り広げられているのだ。


そこは今向かおうとしている場所だった。


ゲルシュ・グレンの熊のような顔が引きつった。


「急げ!!」


短く指示を与えると、足早にレーダー画面へと近付いていった。


「どんな状況だ?」


レーダーの前に座る兵士の顔は、冷や汗でいっぱいだった。


「おい、どうした?」


「・・・」


「なんだ?!」


「ものすごい数です……」


答える兵士の声は、かすれていて要領を得ない。


「どけ!」


中将は兵士を押しのけ、画面に見入った。


そこには帝国側の艦隊の数を遥かに凌ぐ数の、同盟軍の艦隊が映し出されていた。


そしてすでに海上の第一師団は、壊滅的な打撃を受けている。


「こりゃあ、どういうことだ……?」


そう呟いたゲルシュ・グレンの声もかすれていた。