久遠の絆

「二人が来たら。人払いを」


「ああ、分かった」


その頃には、シャルティも何か特別なことがあると察したらしい。


「じゃあ、今日はこれで仕舞いだ。皆、ご苦労さん。明日から忙しくなるから、今夜はしっかり休んでくれ」








「この人は寝てしまったんですね」


床に大の字になって寝ているのは、ゲルシュ・グレン。


まさに熊のように横たわっている。


「どうする?」


「まあ、害はないでしょうし。このまま眠っていても構わないでしょう」


「そうだな。それで、何があるんだ?」


そこへ、カイルとニアス。


もう休んでいたのか、寝ぼけ眼のマトが入って来た。


「お休みの所、お呼び立てして申し訳ありません。少しお時間を頂けますか?」


蘭はカイルの側にいるのが何となく気まずくて、そろそろとシドの方へと移動した。


「ここに集まって頂いてる方々は、すべての事情に通じている方たち。蘭さん、つまり瑠璃の巫女をお守りする、守護者。それについても、ご存知だと思いますが、どうですか?」


皆、一様に頷いた。


「よろしい。ではこれから、その守護者の選定を行います」


「え?!」


「これから?」


「はい。ここに守護者の指輪が」


イーファンは懐から小箱を取り出しテーブルに置くと、その蓋を開けた。


「恐らく、この場にいる誰かふたり。この指輪に選ばれるでしょう。蘭さん」


「は、はい」


「こちらに」


緊張した面持ちで、蘭はイーファンの元に歩み寄った。


「指輪をしている手を」


そろそろと、小箱の脇に左手を差し出す蘭。


何が起こるのか、皆目見当が付かない。