久遠の絆

◇◇◇





「カイル・アルファラ。彼の登場で進展を見た、か」


一人残った自室で、イーファンはふたつの小箱を前に思案していた。


「だが、瑠璃の指輪が復活しなければ、その力を用いることは出来ない」


どうしたものかと頭を抱える。


「瑠璃の巫女の心がもっと強ければ……。いや、それは言っても詮無いことだな。人の心は、強くもあれば、弱くもあるのだから」


ならば、瑠璃の指輪の復活を待たずして、守護者の選定を行うべきだろうか。


どうする?


「ナイルターシャがいれば……」


その作業は容易いものであったはずだ。


瑠璃の巫女だけでなく、ふたりの守護者を見出すのもまた、伝説の巫女姫だからだ。


「彼女を迎えに行けるだけの余裕がない」


力にも、時間にも。


イーファンは小箱を両の手に取った。


「どうやら、お前たちが自分で、持ち主を見つけるしかなさそうだな」





かつて。


イーファンが嵌めていた、金の指輪。


そして、ヘラルドが嵌めていた、銀の指輪。





彼の元にあったことは、せめてもの幸いだった。