久遠の絆

帝国は独自の神を信仰する。


それは初代皇帝であり、帝国の礎を築いた人物だった。


もともとこの土地で古くから敬われていた神と結び付けられ、太陽と穀物と帝国の守護を司る神とされている。


それを祀るのが皇城に隣接する神殿だった。


カイルはゆっくりと石段を上りながら、その絢爛豪華な威容を目にして眉をひそめている。


いつもそうだった。


皇城以上に資金を投じて建設された神殿は、華美な装飾が施され、煌びやかな色彩で彩られている。


質素を重んじる軍人であるカイルは、ついつい嫌悪してしまう。


自然そこに向かう足取りも重くなってしまうのだ。


しかし行かなければならない。


すべてはこの国を守るために。