久遠の絆

「そっちの人は足を怪我してるのか?だったらなおさら、ゆっくりして行くといい」


そう言って男は、人の良さ丸出しでにっこり笑った。


こうしてカイルの一行は、地下組織に足を踏み入れたのである。







「イーファン。あんたの言った通り、悪い奴らじゃないらしいな。あんたに判断を仰がなきゃ、一発撃ってたかも知れねえ」


「ええ。それどころかシャルティ。とても重要な人物が迷い込んで来たかも知れないですよ」


「それって、どういうことだよ」


後ろを付いて来る旅人たちには聞こえないように話していたのに、シャルティはついつい大きな声を出してしまった。


「しっ。まずは彼らの話を聞きましょう。驚くのは、それからでも遅くありませんよ」


「イーファン、お前。あの人たちが何者なのか、もう分かってんじゃないだろうな」


「さあ、どうでしょう」


「教えろよ」


「嫌です。お楽しみを奪っては、つまらないでしょう」


「あ、やっぱり分かってんじゃないか」


「声が大きい、シャルティ。洞窟内に反響してますよ」


「人の反応見て楽しもうってのが気に入らねえ」


「おや、そうですか。いいですよ、私は。もっとあなた好みの、素直な相方を見つけるんですね」


「そんなことを言ってるんじゃないだろ。お、俺にはお前しか考えられないんだからな」


「それは、私も同じです」





何のことはない。


ふたりはただ、じゃれ合いたいだけなのだ。