正気を失った母の姿が、脳裏を過ぎった。 儚く、か弱い、美しい人。 その人が自分を忘れたとしても、それでも、たった一人の母なのだから。 カイゼライトのそんな心情を察したのか、船長は諦めたように肩を竦めた。