久遠の絆

シドの素早い動きに、兵士たちは照準を合わせる隙もなかった。


もたもたしている間にシドが目前に現れた。


避ける間もなく顔面に拳を受け、その兵が倒れ込む前に、後ろにいた兵士が振り向き様に蹴り上げられ、もんどり打って倒れた。


十数名いた兵士は次々とシドの前に倒れていく。


「やれやれ。やはり修羅場をくぐり抜けて来た者は、いざという時に強いわい」


ランデルは素直に感心しながら、シドの死角となる兵を仕留めていった。


暗い路地に、長々と伸びる兵士たちの山。


最後の一人に、渾身のボディブローを決めて、ようやくシドは肩で息を吐いた。


「さすがに、この人数相手は疲れるな」


「嬉々として暴れておられたのに、何を仰います」


「嬉々となんか、してねぇよ」


「……まあ、よろしいでしょう。今は、シドさまが好戦的か否かで争っている場合ではありませんからな。急ぎましょう」


「ああ」


そうして走り始めたシドとランデル。


港はもうすぐそこだった。