久遠の絆

「その“真実”を、私はヘラルドから直接聞いたのです」


美しい顔を歪めながら、イーファンは悔しそうに言った。


「彼の意図は何なのか。最初は分からなかった。だが、あなたを闇に染めようと画策したことで、彼のやろうとしていることが見えました」


イーファンは蘭を真っ直ぐに見た。


蘭はこくりとのどを鳴らす。


「それは……復讐。星愛を死に至らしめた巫女姫と、この世界への復讐です」


「そんな!元はと言えば、自分のせいなのに」


蘭は思わず非難の声を上げた。


「それが、ヘラルドのヘラルドたる所以です。彼は星愛を愛していた。そのやり方が他の者にすれば酷い物でも、彼にとっては真実なのです」


「……」


「逆恨みもいいとこだな」


それで、こっちにとばっちりが来るんじゃ、いい迷惑だ。


そう言って、シャルティは顔をしかめた。


「もっとも罪深いのは、この私です」


「……」


「私は何度も星愛の後を追おうとしました。けれど、死ねなかった。何故死ねないのか。私は自問し続け、ようやく長い年月の末に、生かされている意味を見出だしました。
罪を嘆くばかりでは、星愛への本当の償いにはならない。彼女の無念を晴らすために、私は生きているのだと」


「……」


「そうしているうちに、再び瑠璃の巫女が生まれた。ならば、新しい瑠璃の巫女を私の手で守ろう。そう思ったのです。しかし、肝心のヘラルドはあのあと姿をくらましていました。恐らくは、シェイルナータが匿っていたのでしょう。もっと早くに彼を見つけ、手を下すことが出来ていたなら……」


「イーファン」


唇を噛む親友に、シャルティは声を掛けた。