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「そう。星愛とヘラルドが……。イーファンは?」
「身を引いたみたい」
双子の姉妹の間で、そんな会話が交わされている。
すべてお見通しの彼女らだったが、この三角関係には干渉せず、あえて傍観の姿勢を貫いていた。
何故か。
恋愛は極めて個人的なことであるから。
という理由が一つ。
そして、それ以上に、そんなことに関わっている時ではないというのが正直なところだった。
世界は加速度的に崩壊の道を辿っており、神からは常になく神託が下される。
ナイルターシャはそれを処理するのに手一杯であり、シェイルナータは妹の補佐に忙しかった。
「あなたは小さなことを気にしなくていい。ただでさえ大変なんだから」
シェイルナータはそう言って、時折星愛を気遣うナイルターシャを諌めた。
「でも、星愛がなんだか可哀相……」
「ばかだねぇ。ヘラルドがいい男だって、星愛もすぐに気が付くさ。あんな男に愛されて、星愛が羨ましいよ」
「そう……なのかしら」
「そうよ。私が星愛の立場なら、喜んで抱かれるね」
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