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ある日、ナイルターシャがふたつの小箱を持って神殿を訪れた。
「これを与えるべき人が、ようやく見つかりました」
そう言って、目の前に置かれた小箱を、星愛は不思議そうに眺めている。
「これは、なんだ?」
ナイルターシャは一つの小箱の蓋を開けた。
そこには、瑠璃の指輪とよく似た指輪が一つ、納められていた。
「これは、金の指輪」
「金の指輪?」
「瑠璃の巫女を守護すべき者がはめる指輪です」
「……」
金色に光る石がはまっている。
金とは言っても、星愛の世界にある黄金とは違う。
この世界独特の、宝石のようだった。
そこへ、イーファンが入ってきた。
「金の守護者が来ましたね」
にこやかに言うナイルターシャを、当のイーファンは戸惑ったように見返したが、テーブルに置かれた指輪を見て、すぐに事態を飲み込んだらしい。
こうして金の指輪が、イーファンに与えられた。
恋人は、護られる者と護る者になったのだった。
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