「イーファン?!」
突然のことに思わず声に出してしまったが、これでは会話が出来ないからと、すぐに思念へと切り替えた。
『どうした?もうすぐクレバスだ』
『今まで確信が持てなかったが、やはり禍禍しい空気はそこから発せられているようです。何があるか分からない。十分気を付けて下さいね』
『お前にも正体が掴めないなんて、いったい何なんだ?』
『火気は装備を?』
『一応短銃は』
『すぐに使えるように安全装置は解除を……』
それを最後に思念での会話は途切れてしまった。
シャルティは上着の隙間から短銃を取り出すと安全装置を外し、すぐに手に取れるようにベルトへと差し込んだ。
「短銃の弾がその禍禍しいものに効けば、の話だが」
スキーを外し、徒歩でクレバスに近付く。
彼にはイーファンのように何かの気配を感じる能力はない。
だがこの時ばかりは、そこから出ている異質な空気というものを感ぜずにはいられなかった。
ぶるっと悪寒が走る。
(何が出るのかな~?)
クレバスの縁に膝を着き、中を覗きこんだ。
「さて、どうやって下りるかだが……」
当然足場などない。
あるのはつるつるの氷だけだ。
底が何処かもしれない穴は水色に光って見え、それだけを見に来たのならば観光気分で良かっただろうにと思う。
(中に入らにゃならんのだからな)
リュックサックを下ろし、中から杭とロープを取り出した。
その杭を氷に打ち付け、ロープを巻き付けた。
それから杭もロープもしっかり止まったことを確認すると、ロープのもう一方の先を穴の中へ落とした。
「穴が深いか、ロープが長いか……。下りてみないと分からんな」
とても穴の底に届いているようには思えなかった。
一か八かやってみるしかないのだ。
突然のことに思わず声に出してしまったが、これでは会話が出来ないからと、すぐに思念へと切り替えた。
『どうした?もうすぐクレバスだ』
『今まで確信が持てなかったが、やはり禍禍しい空気はそこから発せられているようです。何があるか分からない。十分気を付けて下さいね』
『お前にも正体が掴めないなんて、いったい何なんだ?』
『火気は装備を?』
『一応短銃は』
『すぐに使えるように安全装置は解除を……』
それを最後に思念での会話は途切れてしまった。
シャルティは上着の隙間から短銃を取り出すと安全装置を外し、すぐに手に取れるようにベルトへと差し込んだ。
「短銃の弾がその禍禍しいものに効けば、の話だが」
スキーを外し、徒歩でクレバスに近付く。
彼にはイーファンのように何かの気配を感じる能力はない。
だがこの時ばかりは、そこから出ている異質な空気というものを感ぜずにはいられなかった。
ぶるっと悪寒が走る。
(何が出るのかな~?)
クレバスの縁に膝を着き、中を覗きこんだ。
「さて、どうやって下りるかだが……」
当然足場などない。
あるのはつるつるの氷だけだ。
底が何処かもしれない穴は水色に光って見え、それだけを見に来たのならば観光気分で良かっただろうにと思う。
(中に入らにゃならんのだからな)
リュックサックを下ろし、中から杭とロープを取り出した。
その杭を氷に打ち付け、ロープを巻き付けた。
それから杭もロープもしっかり止まったことを確認すると、ロープのもう一方の先を穴の中へ落とした。
「穴が深いか、ロープが長いか……。下りてみないと分からんな」
とても穴の底に届いているようには思えなかった。
一か八かやってみるしかないのだ。


