久遠の絆

◇◇◇







砂漠の街道を越え、そびえる山脈の麓をシャルティは再度訪れていた。


野営地に決めた砂漠の中の小さなオアシスには、彼の部下が数名いた。


煮炊きの煙が立ち上っている。


「シャルティさん!」


部下の一人が駆け寄ってきた。


「食料とか足りない物、調達してきたぞ」


言って、シャルティは愛馬に乗せてきた大きな荷物を下ろした。


「ああ、ありがとうございます。助かりました」


「こんなに長丁場になるとは思わなかったからな」


「ええ、本当に」


ふたりで荷物を抱えて歩きながら、経過報告を受ける。


「第一班は山脈を越えて、ガルーダのほうに向かいました。でも、季節が季節ですから、雪に相当悩まされてるみたいで」


「そうか」


「中には雪に慣れてる奴もいるけど、大体がそうじゃないんで」


「そうだな」


なかなかに難航しているようだ。


たったひとりの少女を見つけることがこれ程難しいことだとは。


イーファンが必ず見つけてくれと言った少女。


その子がどんな子か、シャルティは知っている。


だが事情を知らない部下たちには申し訳なかった。


知らないで、皆良くやってくれている。


今まで信頼関係を築くことができていたと思えば喜ばしいが、それでも、本来の仕事とはまったく違うことだった。


「俺も明日、山脈を越える」


自分も動かなくては気が済まなかった。


「え、そんな!シャルティさんはだめですよっ」


「なんでだ?」