久遠の絆

それは数秒間の攻撃ではあったが、通常ならば艦船をいくつか撃墜できるほどの砲撃だった。


光の矢が静まる。


煙が晴れる。


そこには。


傷ひとつ負わず、変わらず帝国軍に対峙する同盟軍の艦隊があった。


「マジかよ……」


グレン中将のかすれた声が聞こえた。


カイルも同じ気持ちだった。


だが、元帥である彼が動揺を露わには出来ない。


(手は?他に手はないのか?)


そればかりが頭を巡る。


スクリーンに映し出された同盟軍の艦隊は、こちらを嘲笑っているようにさえ思えた。


そうやって帝国軍が衝撃に包まれている中、その微動だにしなかった艦隊がおもむろに動き始めた。


管制室が緊張感に包まれる。


同盟軍は真ん中からふたつに分かれた。


左右に開いてゆく艦隊の向こうから、ゆっくりと巨大な物が近づいて来る。


「あれは……」


さらにかすれて、声にならない声で、中将が呟いた。






船の上に、大きく穿たれた穴を持つ大砲があった。


そこには高密度のエネルギーがすでに充填されている。


命令さえ下れば、いつでもそれは放たれるだろう。





「あれは先の戦争で俺らの艦隊を壊滅させた……」