久遠の絆

疲れからか少しうとうとしたのかもしれない。


何かの音ではっと目が覚めた。


もうその時には吹雪は止んでいたが、膝の辺りまで雪に埋もれていた。


何の音か、耳を澄ます。


(何だろう。動物?)


そう思いながら木の向こう側を覗くと、刹那、木立から何かが飛び出し、蘭に飛び掛かった。


「キャッ!!」


鳩尾の辺りに重たい物がぶつかり、蘭は
そのまま仰向けに雪の上に倒れ込んだ。


「グルル……」


上に乗っている物を見ると、それは涎を垂らしながら、今にも彼女に噛み付こうとしている巨大な犬だった。


「ひっ」


あちらの世界の犬など比べものにならない。


ライオンじゃないかと思うほどの大きさだ。


(ああ、わたし……これで本当に死ぬんだわ……)


抵抗などしても無駄。


蘭は素直に体を差し出す気になり、そのまま気を失ったのだった。