久遠の絆

それは突然だった。


シドが蘭にどう繕おうかと考えを巡らせていると、いきなりその思考に割り込む思念があった。


「なんだ?」


同時に激しい頭痛が襲ってきた。


「くっ……またかよ」


それは人格が変わる際に起こる頭痛だった。


それも、いつもよりずっと激しい痛み。


シドは顔を歪ませ身悶えた。


「……なんだ、これ」


何かおかしい。


そう思った時、「仕上げだ」という男だか女だか分からない声がしたのだ。


「誰だよ」


荒い息の中声を搾り出す。


だがそれに答える声はない。


かわりに痛みがいっそう強くなる。


「うっ……」


シドはただ苦しむしかできなくなり、とうとう床に倒れ込んでしまった。




倒れゆく中愛しい少女の面影が過ぎり、掴もうと手を伸ばす。


だが何も掴めるはずはなく。




「蘭……」




苦悶の果てに、シドは意識を手放した。