久遠の絆

するとシドはくすっと笑った。


とても自嘲的に。


そしてかぶりを振ると、

「意味なんてないさ。お前は気にしなくていい」

と言って、また窓のほうを向いてしまった。


蘭は呆気にとられた。


まさかシドが謎かけのようなことをするとは思わなかったからだ。




缶詰生活が延びたら、安全を保証できない?




(どういうこと?)


思う側から、彼の言った言葉の意味はなんとなく分かるような気がしていた。


(シドの……冗談だよね)


そうでも思わなければ、これから先まともに顔を合わせられなくなりそうだった。


妙な空気がふたりを包む中、蘭はお茶を一気に飲み干して、二階に逃げることにした。


そうでもしなければ耐えられない空気だったのだ。


(シドとふたりきりになってから、こんなに居心地悪いの初めてだ)


台所にカップを戻すと、


「あの、シド。わたし二階で少し休んでくるね」


そう言い置いて、シドの返事も待たずに階段を駆け上がった。


(お昼には元通りになるよね)


と願いながら。