バンッ!!
大きな音を響かせて、部屋の扉が開けられたのはその時だった。
「蘭っ!!」
焦った声とともにシドが走りこんで来る。
その瞬間、何かが弾けるような音がして、蘭の上の人影が消え去った。
「なんだ?!」
シドは困惑しながらも、蘭の横たわるベッドに走り寄った。
「蘭、大丈夫か?」
彼女は肌を露わに乱れた格好をしていた。
息を飲むシドを、蘭は見ているのかいないのか。
微笑みはそのままに、瞳はまだ虚ろだった。
シドは咄嗟に足もとに落ちていた毛布を掛けてやった。
「何が、あったんだ?」
問うても、彼女は答えない。
小さく溜め息をつくと先程のことを思った。
執務室にいた時突然頭に響いた、「助けてっ」という悲鳴。
瞬時に蘭のものだと悟り駆け付けたのだ。
部屋に入った途端、消えた人影。
あれが蘭を襲ったのか?
そう思うと、シドはギュッと拳を握り締めた。
もしそうなら許しはしない
どんな手を遣ってでも見つけ出し、殺す
これ以上、この娘が傷付かないように
俺がこの子を守る


