久遠の絆

それよりも思うのは、これまでの長い道のりのことだった。


同盟に停戦を持ちかけて、早3か月が経とうとしていた。


それまで戦闘は小競り合いを除けば一応の終息を見てはいたものの、待つというのは存外疲れるもので、帝国の兵士の士気は下がる一方だったのだ。


それがひと月ほど前。


ようやく同盟側から停戦のための協議に入りたいという旨の申し出があった。


どういった方針の転換か。


疑念はなお帝国内部にくすぶってはいる。


だが。


この機会を逃すわけにはいかない。


同盟側からは、その協議には元帥自ら出席をという達しがあった。


無論、カイルにも否やはなかった。


そのような通達がなくとも、当然赴くつもりであったからだ。


『どのような危険があるかわからない』


そう進言する部下ももちろんいた。


しかし、それを恐れていては何も解決しない。


自らが危険の中に飛び込むという覚悟がなくて、どうして一国を守れるというのか。


元帥の意志は固かった。


(そして……)


カイルは車窓から見える、ガルーダの美しい街並みに目を移した。


(この街のどこかに、あの方がおられるのか?)


二アスが連れて来たジャングルの兄妹を思い出す。


あのふたりの言ったことは、シェイルナータとの交感で確かだと分かっている。


ならば。






蘭さまは


このガルーダのどこかにおられる