久遠の絆

「今まで放っておいて悪かったな」


蘭はかぶりを振るだけで精一杯。


「だがこれからは、この執務室にも隠れ家にも、自由に出入りしていい」


「ええ?!」


「なんだ?」


「だって、そんなこと勝手に許しちゃっていいの?」


「俺がここの主だぞ」


「それはそうだけど……」


そこまで気を許してくれたことが嬉しい反面、不安もあった。


それはやはりヘラルドのことだ。


(でもシドが守るって言ってくれたんだし)




そうだ。


もう、尻ごみはしないって決めたはず。


前だけを見て進むって誓ったはずだ。


だったら、そうしよう。


シドを信じて。


自分を信じて。






そう思う蘭の視線の先で、突如、部屋の扉が開かれた。


そこから入って来たのは、ヘラルドだった。


息を飲む蘭と、落ち着き払って側近を見返すシドと。


そして、青ざめるほどに怒りを顕わにしているヘラルド。


三者三様の反応が一瞬のうちに部屋の空気を一変させた。


ヘラルドは蘭を睨み据えている。


「貴様、ここで何をしている?」


怒りで声は震えていた。