久遠の絆

小道の入口に着くと、リリカが心配そうに眉をひそめ、

「大丈夫ですか?雪道は慣れてないと疲れます。わたしは途中までしか行けませんが、行けるとこまで付いて行きましょうか?」

と聞いてきた。


有り難い申し出だったけど、断るしかなく、

「大丈夫。雪の中歩けるなんて、これが最初で最後かもしれないから楽しみながら行くよ」

と言って、リリカを安心させるように笑顔を作った。


「そうですか?」


それでも心配そうにするリリカに、「じゃ、行ってくるね」と、ことさら元気よく手を振って小道へと入って行った。


前を見ながら一心に雪道を行く。


リリカの言った通り、徐々に足が重くなり疲労が増してくるようだった。


「雪道歩くって大変なんだ」


それでも歩くしかない。


いつもよりも随分時間が掛かって、ようやく例の大木に辿り着いた。


そこにはカイゼライトが待っていた。


「なんだかヨレヨレだけど、大丈夫?」


彼は笑いを堪えているみたいだった。


「このくらい平気です」


「じゃあ、行こうか」


まだ可笑しそうにしながら、カイゼライトは先に立って歩き始めた。


今度は整備された道ではない。


木や岩などのたくさんある林を突っ切らなければいけない。


その上雪まであるとなれば、蘭にとってはまさにサバイバルレースだった。


(た、ただでさえ体力ないのに……)


そんな蘭にカイゼライトは歩調を合わせてくれ、時折気遣うように振り返ってくれる。


(カイゼライトさんて、ほんとに優しいな……。この世界の男性って、優しい人ばかりみたい。ヘラルドっていう例外はいるけどさ)