久遠の絆

そうなれば、彼も少しは心を開いてくれるかな。


それで帝国との戦争も考え直してくれたりして。


そうだよ。


わたしはこの世界から戦争をなくすためにも頑張らなきゃいけないんだ。


大好きなこの世界を守るために。


瑠璃の石をただ守る人ってだけでも構わない。


わたし自身には何の力がないかもしれない。


それでもわたしはやるしかないんだ。


だって、この世界のみんな、大好きだから。









蘭は自室でひとり、お茶を飲みながらそんなことを考えていた。


考えていると、なんだか身の内から力が湧いてくるような気がする。


「やってみるしかないんだもんね」


そう、やるしかない。


前に進むには、とにかく何でもやるしかないんだ。


自分がこんなに積極的なことを考えるようになるなんて。


以前の自分からはまったく想像が出来ない。


蘭はとても不思議な気分だった。


その時室内に異質な気配を感じた。


リリカのものではない。


もっと悪質で、嫌な気配だ。


(来た!)


蘭は咄嗟に立ち上がり身構えると、室内を見渡した。


どろどろと粘着質な空気が部屋の隅でうごめいていた。


(まだいたなんて……)


このガルーダに来て最初の頃に襲われてから姿を見せなかったあいつ。


もうどこかへ消えたのかと、少し安心していたのに。