「泣いているのですか?」
上品な優しい声に誘われるように目を覚ますと、ベッドに横たわる老女と目が合った。
「夢を見ていたの?」
泣きながら寝ていたなんて。
かわいそうに。
と老女は声には出さず言った。
けれど蘭は「いいえ」と言った。
「悲しい夢ではありませんでした。とても温かくて、心が元気になるような夢でした。
ナイル、いや、ばばさま、わたしまた頑張れそうな気がします!」
フフフと微笑む老女に、蘭も笑顔を返す。
そう
たとえ夢であったとしても、わたしはあの人に会えたんだ
会いたくて会いたくて、でも遠くにいるあの人にわたしは会えた
カイル
やっぱりあなたはすごい人だよ
こんなにもわたしに力をくれるんだもの
あなたのぬくもりを
あなたの鼓動を
わたしは生きていく糧にしよう
あなたにもう一度会える日まで……
大好きなあなたに会う日まで……


