「自分でも何が出来るか分かりません。でも、何かわたしにも出来るはずです」
もっと前に進みたい。
もっと自分を好きになりたい。
少しでも役に立つことが出来れば、それが自信へと繋がっていくだろう。
決意を露わに、熱い視線を送る蘭に、シド・フォーンはかすかに微笑んだように見えた。
「随分な覚悟だな。……たしかに、私はお前が『瑠璃の巫女』だと知っている。その指にある瑠璃の石が何よりの証拠だ。
だが、だからと言って、お前が出来ることは何もない」
「そんな!」
「お前は帝国との交渉で使える、態の良い人質でしかないのだ」
きっぱりと言い切られたことに、蘭は悔しくて唇を噛んだ。
こんな指輪をしていても、やはり自分には何の力もないのだと突きつけられた気がした。
(わたしはいったい、何のための救い手なのか……)
分からなかった。
シドは『瑠璃の巫女』とはどういうものか、なぜか知っているらしい。
その彼が「出来ることはない」と言うのだ。
本当に何もないのだろう。
「ではな」
扉の向こうにシドが消える。
それを呼び止める気力は、もう蘭には残っていなかった。
もっと前に進みたい。
もっと自分を好きになりたい。
少しでも役に立つことが出来れば、それが自信へと繋がっていくだろう。
決意を露わに、熱い視線を送る蘭に、シド・フォーンはかすかに微笑んだように見えた。
「随分な覚悟だな。……たしかに、私はお前が『瑠璃の巫女』だと知っている。その指にある瑠璃の石が何よりの証拠だ。
だが、だからと言って、お前が出来ることは何もない」
「そんな!」
「お前は帝国との交渉で使える、態の良い人質でしかないのだ」
きっぱりと言い切られたことに、蘭は悔しくて唇を噛んだ。
こんな指輪をしていても、やはり自分には何の力もないのだと突きつけられた気がした。
(わたしはいったい、何のための救い手なのか……)
分からなかった。
シドは『瑠璃の巫女』とはどういうものか、なぜか知っているらしい。
その彼が「出来ることはない」と言うのだ。
本当に何もないのだろう。
「ではな」
扉の向こうにシドが消える。
それを呼び止める気力は、もう蘭には残っていなかった。


