久遠の絆

(相当話したくないんだな)


それだけ彼にとって重要なことなのか。


下等兵に話すべき類のことではないと思っているのは明らかだった。


(でも、力になるって言ってるんだから、ちょっとくらい……)


そう思ってしまうのは若さゆえだろうか。


話さないと決めていることを聞き出すことは無理なことに思われる。


ニアスは溜息をつくと、諦めて前に進むことだけを考えることにした。


先を行く少女。


ニアスよりは少し年上だろうか。


あの蘭という子と同い年くらいのようだ。


兄に似た褐色の肌と褐色の瞳をしている。


細身の体を薄い衣で包んでいるが、それほど体の凹凸は目立たない。


顔立ちは兄妹2人、良く似ていた。


違うのは髪の長さだけだと思うくらいだ。


そう言うと、

「そりゃ似てるだろうね。俺達、双子だもん」

と言われてしまった。


「ふたご?」


「そう双子」


この世界で双子というのは珍しい存在だった。


めったに生まれることがなく、実際ニアスが出会ったのもこれが初めてだった。


「まあ俺達は二卵性だから。一卵性ともなれば、もっと少ないよな」


「はあ、ですね……」


けれど二卵性とは言え、性格がこうまで極端に違うのも面白い。


「ふうん、双子なんだ」


少女を目で追いながら、ニアスは小さな声で呟いた。