久遠の絆

◇◇◇





「ひとまずはこれでよい。後は適当に駆け引きを繰り返すのだ」


「は」


自分の仕事は終わったとばかりに管制室を出ようとするヘラルド。


「参謀。我々はこれからどうすれば?」

と声をかけたのは、この船の指揮を任されている艦長だった。


「戦いは前線に任せ、帰還する」


「え、どこに?」


「お前はそんなことも分からず、総帥の下にいるのか?」


冷ややかな視線に、身が凍る。


「いえ、あの……」


ヘラルドはそれ以上言葉を重ねることはしない。


意図することを悟ることが出来ないなら、ここにいる必要はないのだ。


その部下のその後の処遇は、この時決定してしまった。


「シーブ。あとの指示は君に任せる」


「かしこまりました」


ヘラルドの冷徹な視線を浴びても、動じることのない男だった。


シーブと呼ばれた男はヘラルドが管制室を出て行くとすぐ、がっくりと肩を落とす件の
艦長を一瞥することなく、艦長席へと向かったのだった。