久遠の絆

草を敷いた屋根を持つ、木造の家々が立ち並んでいた。


木でできた家は瞬く間に炎に包まれ崩れ落ち、泣き叫ぶ人々がその側にうずくまっている。


その間を、多くの銃を抱えた兵士が縦横無尽に走っていた。


それに伴って起きるドーーンという爆音。


そう。



そこは戦場だった。


がくがくと膝が震える。


立っていられなくなり、その場にへたり込んだ。


期待していたのは、こんな光景ではない。


どうしてよりによってこんな場面に行き合ってしまったのか。


(シェイルナータさまのせいじゃないって分かってるけど)


こんなことならあの滝の側にずっといれば良かったのだ。


どうすることもできない。


目の前で人が傷付いているというのに。


逃げようともう一度川の方へ向いたら、女性の悲鳴が聞こえてきて、蘭は思わず耳を塞
ぎ突っ伏した。


(怖いよ~)


見つかれば自分もただでは済まないかも知れない。


突っ伏したままの格好で懸命に手足を動かし、這って川の方へ逃げる。


恐怖で背中の皮が突っ張っているような気がした。


そんな蘭に追い討ちをかけるように、また爆音が聞こえてくる。


(ひ~え~)


死にたくないと切実に思っていた。



ブオンブオンブオン



そんな蘭を嘲笑うように、もう少しで川という所で上空から機械音が聞こえてきた。


見上げると、巨大な“船”。


あの次元を越える船くらい大きな、山の様な船だった。