久遠の絆

やはり聞こえてくるのは鳥の囀りだけだ。


(他に動物っていないのかな?)


ジャングルと言えば、サルの仲間がけたたましい声で鳴き合うというイメージがあるだけに、なんとなく心細い。


(え?)


その時かすかな音がしたような気がした。


空耳かと思うようなかすかな音。




ド………ン……




(ううん、ほんとの音だ)


今度は確かに聞こえた。


岩の上に立ち上がり耳を凝らすと、また聞こえた。


(どこだろう?)


岩から飛び下りて、耳を澄ましながら歩き出した。


雷のようにも聞こえるが、自然の音ではないようだった。


下流へと進むうちに、音はだんだんはっきりしたものへとなっていく。


(近付いてるんだ)


それにつれて足も徐々に速まっていく。


渓流の川幅は次第に広くなり、流れも穏やかになっていった。


蘭はもうほとんど走っている。


あの音はもう地鳴りのように大きなものになっていた。


川の流れに沿って、背の高い木を回り込んだ。


その木に隠れ、今まで見えなかったもの。


それは煙。


そして、火。


(なに?!)