久遠の絆

この先。


カイルに会って、彼のぬくもりを感じることはきっとできない。


でも蘭の心に芽生えた確かな想い。


それは今までも漠然と彼女の中にあって、この物思いをしている間に徐々に彼女の表面へと浮かび上がってきた。


そしてたった今彼女はそれを感じ取り、確信した。


(わたしは、カイルのことを……)


今まで感じたことのない気持ちだった。


ふわふわと浮き上がるような、不思議な高揚感。


なんだかとても幸せで。


でも。


(望みはない)


人に言えない過去を持つわたしが、カイルだけでなく、他の誰にとっても恋愛の対象と
なることはないだろう。


だからこの胸の中にしまっておこう。


誰にも悟られないように、ずっと。


けれどこの想いはきっとわたしの力になってくれるはず。


いつもわたしの冷めた心を暖めてくれる灯火となるだろう。