久遠の絆

そのような“日常”は瞬く間に過ぎていく。


決まった時間に起き、しっかりと品数のある朝食を取り、それから掃除洗濯をこなして、昼にはまた栄養たっぷりの食事。


それから午睡、散歩、夕方の家事。そして晩御飯のあと読書をして、日が沈むと同時に就寝。


(本当にお寺の修行みたい)


けれど清々しい。


心も体も清められていく。


そんな感覚があった。


あちらの世界でもそれほど乱れた生活をしていたわけではない。


学校にも行っていたから、朝はちゃんと起きていた。


けれど食事は……。


こんなにきちんとした献立のものはついぞ口にした覚えがない。


(わたし朝食べたことって、ないよね……)


シェイルナータ特製ふわふわパンを頂きながら思う。


何気に料理上手なシェイルナータを、蘭は密かに尊敬していた。


目の前でその外見とは裏腹に豪快な食事をする彼女を盗み見る。


(ずっとここにいたいって言ったら、怒られるんだろうなあ)


あの洗礼の折の怖ろしいシェイルナータは、本当に芝居だったのだと今なら分かる。


だから。


彼女と一緒にいたい。


そしていろんなことを教われば、少しはまともな人間になれるのではないか。


(無理かなあ)


「当たり前だ」


「へ?」


「自分のやるべきことを棚に上げて、楽なことを考えるんじゃない」