久遠の絆

「カイルっ!」


ひどくかすれた声だったが、なんとかカイルの元に届いたようだ。


階段の途中にいる彼が振り向いた。


「わたし、どうなるの?」


「ご心配なく。お側におりますので」


安心させるように微笑んで階段を下りて行った。



彼はやっぱり、遠い……。



涙が出そうになって、蘭は唇を噛んだ。



ブワン……――‐


突然金属的なくぐもった音がした。


ハッとして顔を上げると、ステージが見る間に膜のようなものに覆われていく。


「なにっ?!」


悲鳴を上げ、そこから出ようとその膜に走り寄ると、それは乳白色に輝く光の膜だった。


今やステージは、乳白色の光の球体に覆われてしまっている。


壇上の蘭は完全に外界から遮断されてしまい、外の様子はまったく見えなくなってしまった。


外の音もここには入っては来ないらしく、ここは静寂そのものだった。


球体の中もほのかに乳白色の光に満たされているようだ。


母乳の中にいるような、甘い匂いまでしている。


「なんなのよう」


困惑も露わに蘭がそう呟いた時、くすりと笑う声がした。