「琥珀ちゃんの携帯に嫌がらせのメッセージ送ったり、悠希の彼女は私なんだって、わざと誇張するようなこと言ってみたり……全部私のせいなの……私、それをずっとずっと謝りたくて、うう……ごめんね、琥珀ちゃん……本当にごめんなさい」
最後の方は堪えきれなかった涙のせいで、上手く言えていたのか分からない。
言いながら力が抜け、彼女の前にしゃがみ込んでしまった私は、両手で顔を覆い、流れて止まらない涙をひたすらに拭った。
目の前の彼女は今の私を見て、一体どんな顔をしているのだろう。
怒っているのかもしれない。
悲しんでいるのかもしれない。
私のことを、軽蔑しているのかもしれない。
今さら謝ったところで、私が彼女にした罪が消えてなくなることはない。
この懺悔(ざんげ)も、結局のところは許されたかった私の自己満足でしかないのだから。
「……希望ちゃん」
名前を呼ばれ、恐怖のあまり肩が跳ねる。
私は観念したように恐る恐る顔を上げ、彼女の表情を確かめる。
「あ……」
そこには、悲しそうな笑顔でこちらを見る琥珀ちゃんがいた。