「ちょっと遊びすぎちゃったかな。もう外が暗くなってきてる」
充分満足したあたしたちが外に出た時にはもう既に6時前。
冬の季節という事もあり辺りは暗くなり始めていた。
「本当ですね。でも丁度いいくらいだと思います」
「そっか、それもそうだね!」
外に出てからあたしたちはまず、腹ごしらえをする事になった。
「本当にここでよかったんですか?」
「うん。久しぶりに寄ってみたかったんだ」
翔斗先輩に選んでもらったそこはどこにでもあるようなファミリーレストラン。
ちなみにここでのお支払いはあたしが払うと既に約束済み。
先輩はとっても嫌そうだったけど…。
さすがに奢られてばかりでは悪いので、多少強引に話をつけた。
「確かに…久しぶりに寄ると結構美味しいですよね」
「そうそう」
そういう先輩が選んだのはチーズたっぷりのハンバーグセット。
そしてあたしが選んだのは…
「お待たせいたしました。こちらエビドリアになります」
大好きなエビドリア。
「ご注文は以上でお揃いでしょうか?」
「はい」
「では、ごゆっくりどうぞ」
「心音ちゃんそれだけで足りるの?」
先輩が器用に切ったハンバーグを口に持っていきながらそう尋ねてくる。
「はい。お昼にたくさん食べすぎちゃったので…(笑)」
「さすが女の子だね(笑)」
「すいません。少しお手洗いに行ってきます」
ご飯を食べ終えたあたしは身だしなみを整えるのと、お会計を済ませるために席を立った。