「わっ…」
後ろからぎゅ~っと抱きつかれてしまった。
「せ、先輩!?」
「思い出作りだよ。…だめ?」
「いや、あの、ダメって訳ではないですけど、その…。慣れてないから戸惑うっていうかなんというか……」
「あは。心音ちゃん慌てすぎ!ほら見て、可愛く写ってるから」
画面には先ほどの写真のプレビューが。
改めて見ると、恥ずかしい……。
「ほら、次はどうしよっかぁ」
その後も翔斗先輩に振り回されながら撮影を終えた。
落書きもほとんどを先輩におまかせして。
印刷されたプリクラはどれもとっても楽しそうに写っていた。
「やっぱりプリクラっていいよね。心音ちゃん、すごく可愛い」
「そ、そんな…!全然ですよっ…」
「ううん。可愛いよ。いい思い出だね」
そう言いながらペロッと舌を出す先輩。
今の破壊力の方がすごいです、翔斗先輩…。
「じゃ、次はクレーンゲームでもしよ!俺、得意なんだよね。こう見えてっ」
こう見えて、と言うか…。
明らかに得意そうですよね、先輩は…!
「心音ちゃんどれ欲しい~?」
「それならあのマスコットがいいです」
「わかった!行こ」
「はい…!」
その後もクレーンゲームをしたり、
アトラクションゲームをしたり、
ホラー要素たっぷりのゲームをしたり。
時間の許す限りあたしたちはゲームセンターを堪能した。