黙って俺のモノになれ【下】












先輩の過去を聞いたのはそれから少しだった後。


あたしが一輝くんに会いに行く少し前に、先輩から話があると言われ部屋に行った時に全てを聞いた。


先輩には中学の頃、大好きだった彼女がいたこと。


その彼女…真莉愛さんに本当は愛されていなかったこと。


そして……


そんな現実が嫌で、


二度と同じ想いをしたくなくて逃げたこと。


先輩の過去は想像していたよりもずっと辛くて。


そんな思いを1人で抱えてきたんだと思うとあたしまで涙が出そうだった。











「次はどうしよっか」



「そうですね…。まだ暗くなるまでは時間がありますし…」



「…!それならさ、プリクラ。撮らない?文化祭の時は撮れなかったし」



プリクラ、か。



「いいですけど…あたし、実はあまり撮ったことがなくて…」



「大丈夫大丈夫!俺がちゃんとリードするから」



「はい。…それなら」



「よし!決まりっ」



…と言うことで、あたしたちの次の行き先はゲームセンター。


翔斗先輩らしいデートコースだなってあたしは少し笑いを漏らした。



「ん?なに??」



「いえ!先輩らしいなって思って」



「何だよそれー(笑)」



「ふふっ」



「ほら、早く行こっ」



「あ、待ってくださいよ…!」



あたしは先を行く先輩を早足で追った。














「心音ちゃん心音ちゃん。ちょっとこっち来て」



プリクラ機の中にて。


あたしたち2人は絶賛撮影中。


わけも分からず先輩の方によると…